新天皇が即位されて、元号が令和に変わりましたね。このセレモニーを見て、改めて日本の国の良さを感じました。しばらく振りでございました。ブロンコです。
さて、今回はメッシュ数と開口率についてです。スクリーン印刷は条件に合ったメッシュ数を選択して、感光剤を塗り露光して出来た柄をスキージで擦り落として印刷するわけですが、適正と思えるメッシュを選択したにも関わらず文字が潰れたり、ライン幅が本来の柄より太くなったりする事があります。またその逆も大いにありますので、メッシュ数の選択は大変重要な条件であります。
インキを厚く乗せたいのであれば、糸径の太いメッシュを選択した方がいいですし、薄く乗せたい場合は糸径の細いメッシュを選択した方がいいです。しかし、適正と思われるメッシュを選択しても先程述べた問題が予想外に起きてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
それは何が原因かと言うと、開口率の大きさであります。開口率とはオープニングエリアとも言い、線径で囲まれた糸の無い部分の空間率(面積比率%)の事で、この開口率の大きさによってインキの抜ける量(吐出量)が変わってくるのです。
例えば、通常メッシュ数が同じスクリーンの規格で太い糸の紗と細い糸の紗があります。メッシュ数が同じですので、糸間のピッチは同じですが、太い糸で構成された開口率と細い糸で構成された開口率とでは、もちろん細い糸の方が空間率は広いですね!従って太い糸の紗に比べると、細い糸の方がインキがドバッと出てしまいますから、ライン幅がビビレて太く見えたり、文字が潰れたりする事があるのです。同じメッシュ数であっても、糸の太さによってインキの吐出量に違いが出る、という事も考慮に入れて、スクリーンメッシュを選択しなければいけません。
ちなみに、印刷後のインキの乗る膜厚がどのくらいになるか理論値ではありますが計算で出す事も出来ます。
メッシュの厚さ(㎛)╳開口率(%)=印刷の膜厚
この計算上の膜厚はウエット時の厚さですが、あくまで 「だいたいこのくらい」という感覚で捉えて下さい。